水樹奈々「DAYBREAKERS」の前奏が高まる話
水樹奈々さんの昨年末に出たアルバムの中に、DAYBREAKERSという曲がある。
年明けにアルバムを一通り聴いたのだが、この曲が最近の水樹奈々楽曲の中ではトップに入る程度に高まるので私は好きである。
ここ10年の彼女の楽曲の中で私が1番好きなのが「synchrogazer」であるということはあまり知られていないと思うが、音の組み込み方がそれに近い系統を感じてとても良い。
(でもDAYBREAKERSの作編曲はエレガじゃないんだよな)
先日公式のYoutubeチャンネルにアップされたこの動画、
ボーカルがちゃんと新録されていて素晴らしいのだが、今回の話の本筋はそこではない。
とりあえず前奏(この動画で30秒くらい)まで聴いてくれれば充分である。
この曲、「ファイナルギア-重装戦姫-」という中華ソシャゲーの主題歌になるということは昨年末のアルバムリリース時にはすでに決まっていた。
中華ソシャゲといっても、運営はbilibiliなのでゲームとしてもまあまあなものにはなるとは思うが、やはりこれも話の本筋ではない。
さて、このゲームの日本版のリリースは今秋予定とのことで、最近大掛かりな宣伝が始まっている。
公式PV公開!#水樹奈々 さんが歌う主題歌【DAYBREAKERS】をぜひお聴きください!
— ファイナルギア‐重装戦姫‐【公式】 (@finalgear_jp) 2020年8月6日
HD版:https://t.co/PLI3UsAke7
PV公開を記念し、5000円分のAmazonギフト券が20名様に当たるキャンペーンを実施致します。
▼応募方法@finalgear_jpをフォロー&本投稿をRT
期間:8月31日〆#ファイナルギア #重装戦姫
ここ数日プロモーションツイートでも頻繁に流れてくるので、目にしている人もいるかもしれない。
で、このツイートが案内するリンクを飛んで改めてDAYBREAKERSを聴いてみよう。
動画が始まるとまず初めにこの楽曲のクレジットが飛び込んでくるため、
ゲーム制作側の主題歌となるこの楽曲へのこだわりや、まず楽曲のコンポーザー・編曲者をチェックする我々のようなヲタクに媚びようとする姿勢をとても感じる。
そしてそのクレジットが消えた途端、楽曲に異変が発生する。
なんとこの曲の最も高まる前奏の部分を省略してゲームのロゴタイトルを表示するのだ。
こんなことがあっていいのか。
昔、美少女ゲーム業界では、ゲームを売るために主題歌や挿入歌を著名な作曲家グループに依頼し、その楽曲を収録したCDをゲームに付属させることで楽曲派ヲタクにゲームを買わせる、という手法が数多く見られ、これによって生まれた名曲が数知れぬほどある。
このことから今回の事例も、高まる楽曲を気合を入れて作らせて、ヲタクを曲で惹きつけてからゲームに飛ばそう、という魂胆を持っているのかなと感じたわけである。
ところがどっこい今回出てきたPVではあろうことか前奏を省略するという暴挙に出た。
しかもPVがこの仕様で来るということは、当然ゲーム内でも前奏の一番聴きたい部分が流れる可能性はほぼ無い。
百歩譲って制限時間のあるアニメ・アニメのオープニングサイズならわかるのだが、このPVは4分09秒もある。
というかなんなら省略した前奏以外はフル収録なのだ。
いやもうふざけているとしか思えない。
私は激怒した。はてなブログをこうして五百万年ぶりに執筆する衝動に駆られる程度にはブチギレている。
一番かわいそうなのは、上で紹介したゲーム公式PVの紹介ツイートから動画に飛んで初めてこの曲を聴く人である。
最も肝心で最もテンションの高まる部分だけ省略された楽曲を聴かされる羽目になるのだ。
だから初めてこの曲の正しい前奏を聴いた瞬間の感動、高まりを感じることが出来ない。
あまりにかわいそうすぎる。
最も肝心で最もテンションの高まる部分だけ省略するってどういうことなんだよ見たことねぇわ。
曲を聴いてほしい楽曲さんサイドも、高まる楽曲に出会いたいユーザーさんサイドも損をする、いわばlose-loseの関係だろこれ。
まあだからといってゲームの運営にPVの音源を変えろというのも難しいだろうから、
私がとにかく申し上げたいのは、
この曲はちゃんと前奏が正しく入っている音源を聴いてくれ。
それが私の願いである。